LVE~信仰~

下書き供養です

 

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LVEの歌詞 | NEWS | ORICON NEWS

 

「LVE」はコンサートでやるか分からなかった。やるなら絶対に見たい。けど同時にやるには意味が大きすぎる。
「「生きろ」」が初披露されたとき、私はまず黙った。これについては以前もブログで触れたが、あまりに「彼ら」の曲にするのは簡単だった。ただこうやって実在する人間に対して物語を感じる行為はまるで搾取のようで、黙るしかなかった。でもどうしようもなくそうだと感じる心はあった。
「LVE」は逆だった。これは「彼ら」の曲であり、彼らに大人たちが贈った曲だとすぐ飲み込んだ。「生きろ」を歌えるか?と大人たちは彼らに聞いた。そして歌うことを選んだ。選んだ道でもう1つ与えらた武器のような曲だと私は考えている。
だからどうしても見たかった。NEWSが解釈し、考え、演出されたLVEが。その願いは叶ったが予想をはるか上回る、ハイカロリーなものだった。


披露したのは「EPOCTIA ENCORE」という場があったからだと今は思う。Wのコンサートでやるには遅すぎるし、コンセプチュアルなコンサートでやったら意味が変わってしまう可能性もある。あの年の終わりに用意されていたからこそ、NEWSくんは披露することを選んでくれたんじゃないかなあとなんとなく思っている。


生バンドというもう絶対NEWSくん好きじゃんコーナーで、「夜よ踊れ」というNEWSくんもファンも大好き曲で興奮を最上級にしたあと「LVE」がきた。いや何その右アッパー入ったし左フックも入れちゃうみたいなの………
「夜よ踊れ」が終わり、円柱のモニターが完全に下がる。それによってNEWSは籠の中(モニター)に閉じ込められた。NEWSはモニターに映し出され、歌詞もかっこよく表示される。まるでMVが生で作りだされているようで、パフォーマンスするNEWSはすこぶるかっこいい。でもNEWSは籠の中だ。籠の中で歌う。踊る。叫ぶ。モニターという媒体を通してモノクロのまま。そう、媒体を通して見る彼らは本当にいるのか、私たちは確認するすべがない。生バンドの音に載った歌だけが彼らを証明する。

後半モニターが透けると、色の着いた本物のNEWSをやっと見ることができた。画面ではあんなに大きく近かったNEWSが遠くにぽつんと存在している。モニターが籠となったことによって、本物を確認するためにはその大きさを、近さを失わなければならない。

ずいぶんと…ずいぶんな演出だったな?!と書きながらあらためて思う。
初めて見たときからずっと「アイドル」を演出されたと解釈している。
あの籠の中にいるNEWSは「暗い闇の中で一人苦しみと向き合う あがく惨めな自分」だ。私たちは太陽を待っている人々だ。その媒体映るNEWSが本物か分からなくても、ペンライトが光らなくても、カメラに抜かれるたび叫ぶ私たちの声は私に聞こえている。NEWSの声も聞こえる。遠くたって、絶対に届く。信じている。
というのがこの演出に対する私の解釈だ。


こうやって解釈が生まれると歌詞もまた鮮明に見えてくる。
加藤シゲアキの歌い出し「完璧を求めるやつらに構ってる暇は一秒たりとも残っちゃいない」が大好きだ。一秒たりとも「ない」とか「構う必要はない」とかではなく、「残っちゃいない」のだ。もう。
このシゲパートはこう閉じる。「「二度と太陽は出てこないのではないか」と人々は不安に思うがまったくそんなことはない」よくよく歌詞を読み進めると、この時点で太陽はまだ出ていない。この言葉は祈りだ。
「全ての欲望を裏切っていけ」という歌詞における「欲望」は後述する「悪意」に似ていると考えている。そして「悪意」よりももっと無邪気で無意識なものだとも。「こうなってしまえばいい」という、結末についてだ。群衆が無意識に作られた邪推だ。


さて、私は「LVE」と「U R not alone」は同じことを歌った曲だと思っている。(これも以前少しブログで書いた)
並べるといくつか相関する歌詞もあるように見える…と書こうと思ったらあんまり相関してなかったわ!でもなんか概念は同じだと思うから並べますね!(作詞作曲がそもそも違うので意識もされてないと思う)

LVE】「暗い闇の中で一人苦しみと向き合う 足掻く、惨めな自分」
U R not alone】「あの頃の僕は負けそうになると誰かのせいにして逃げて 諦めた言い訳はそりゃ楽でそうして僕はまた自分に負ける」

LVE】「傷つくことを知らないかつての自分たち 一緒に乗り越えていくんだ」
U R not alone】「ああ どうか力を貸してくれないか 昨日までの僕よ」

LVE】「その汚れた足で踏みとどまれ」
U R not alone】「傷だらけのこの足でなんとか立っている」

この2曲に限らず、NEWSの曲にはこういった逆境に立ち向かう姿が多い。

話をようやっと「信仰」についていきます。
「信仰がなくては悪意に勝つことはできない」何遍も何遍も自分の中で繰り返してしまう言葉だ。考えれば考えるほどうまく説明できないのに その通りだ と妙に納得してしまう言葉だ。

それと連想ゲームをするように、私はしばらく「エンタメを宗教と呼ぶ行為」について垂れ流すようにツイートしていた。○○って宗教っぽいよねという言葉はよく見かけるけど、何をもってそう言っているのだろうという気持ちと確かになと納得してしまう心、両方があった。結局のところ宗教という言葉がとても便利なのだ。どうして便利なのだろうとウンウン考えて、それを自分の中で分解していった。(ここから先は横道それるので読み飛ばしてオッケーです)

エンタメに対して言う「宗教」は下記の4つにざっくり分類した。

・スピリチュアル(偶然、あるいは必然によって起こる奇跡)
それは時に用意周到に仕組まれたものであることもあるが、NEWSの例で言うならStrawberryコンサートのラストで起きた「生きろ」の合唱だろう。テニミュなら2nd運動会で自然発生した「跡部」コール。奇跡を、あるいはそれを受けて喜ぶ心って『宗教』ぽくね?という。

・神格化(神のような神聖なものである・あってほしいという願望)
これは説明不要かな~? 説得力がある言葉というのは、それを納得できるような人が言うべきという考え方があると思っている。だからそういう人である事実や、そういう人であってほしいという押しつける人が『宗教』を使う時に含まれてることがある。

・信仰心(信じる行為・恋愛でない「好き」)
信仰って言葉、単独でも使うよね。(とりあえずいったんLVEの話は置いておいて。。。)私は信仰=盲信は違うと思っている。フォロワーが推しを「信仰対象」って表現するのがすごく好きなんだけど、なぜその言葉を使うかといえば、好きの種類の中で1番近いからだと思う。恋愛の好きでも、友情の好きでも家族の好きでもない。というか好きな芸能人=友情・家族じゃないし。コミュニケーションも満足に取れない、遠い存在。でも好きだし信頼しているという精神的な「好き」を表現するとき、「信仰」は伝わりやすい言葉選び。

・ネガティブな意味でよく分からないもの、排他的であるという印象
これは外野が使う『宗教』ですね。信仰心のところで「信仰=盲信は違う」と書いたけど、盲信はここに含まれると思う。よく盲信を「(脳内が)お花畑」って表現する人いるけど実際ヲタクにお花畑なんていねえよ💢💢💢(個人的な怒り失礼)(ただこの表現自体は利口で好きです)
排他的であるときに使う『宗教』はもちろんなんだけど、日本って宗教について詳しくない人がほとんどだと思う。私は今20代中盤なんだけど、私が宗教って聞くと日本のコメディー作品で描かれた新興宗教を思い出す。そのほとんどの元は「オウム真理教」だ。ああいった事件を元して描かれた作品はほぼネガティブであり、その延長線でエンタメに使う『宗教』は止めてもやめない、盲信する信者達という悪いものという使われ方は結構見かける。

このうちのひとつ、ときに4つ全部。混ざったりしながら使われることがほとんどだよなあと思った。

 

さて、ここまで宗教の話をしましたが、この理論はいったんぶん投げます。(まとまりませんでした)
NEWSは宗教っぽいという言葉を内からも外からも聞く。NEWSを好きになってから、上記4つでないことに気付いた。
NEWSに使われる『宗教』は、同じものを信じているということだ。それはLVEでも、URでも、ほかの曲でも何遍も歌っている。
負けそうになるとき、逃げたいとき、それでも成し遂げたいものがあるとき、NEWSは立ち向かう勇気をそっとくれる。そしてたぶん、NEWSも私たちから勇気をもらっている。私達はNEWSを含めて信者なのだ。生きていくために。

 

そもそもこのブログは「信仰がなくては悪意に勝つことはできない」という「信仰」とはNEWSを愛する自分を信じるという行為なのだと結論づけようと考え書いていた。
「EPCOTIA ENCORE」にてブラックホールを脱出するためにファンに歌わせた謎のメロディが実は「NEWSに恋して」のCMソング、「Love Story」のサビのメロディだったということが最近あった。このときの衝撃と喜びは文字にして解説できない。(これは私の文章力のせいでもあるけど)どうしても野暮になってしまう。
まだ誰も知らない新曲を私たちは歌っていて、知っている。そのタイトルが「Love Story」だなんて、CMで使われるサビだなんて、NEWSくんは本当に私たちのことが好きだよねと喜んだ。
この恋愛でも友情でも家族でもない、アイドルとファンのこの精神的なやり取りはほかの言葉に出来ないのだ。その喜びを見失わないことが「信仰」なのではないか。分かった顔して、一般論に押し込んで、自分の理想を押し付けてしまう、そういった自分の中にいるものが「悪意」なのではないか。
(別に「悪意」に関しては他にいくらだって言えるけど。悪意は私の中にもあなたの中にもいて、それは愛と似た顔をしてるときだってあるし、私にとって愛や信仰が、誰かにとっての悪である日だってあるけれども)


と同時にこの文章を書きながら別の結論も出た。
やはり説明すると野暮ではあるんだけど、NEWSの曲は「ひとりじゃない」という言葉や考えが沢山出てくる。NEWSが信じているもののうちのひとつなんじゃないか。そしてそれを体現したいんじゃないか。
周りを見渡してほしい。きっと君はひとりじゃないはずだ。それでももしひとりだと思ってしまうなら、俺らを思い出してほしい。
「俺らがいるから」と幾度となくNEWSは繰り返す。NEWSはひとりを見捨てられない。NEWSはそうやって必死に誰かに手を伸ばす。

そう考えると「LVE」ってやはりNEWS(制作陣)がNEWS(という存在とそれを愛する人)へ贈ったプレゼントだったんだなとあらためて思う。「一人じゃないんだ」という「信仰」をもう一度歌い、今、奮い立たせるため曲。


NEWSの4人が好きだと思うとき、後ろにたくさんいる「NEWSを作る人達」のことも想う。
アイドルNEWSは一人でも4人でも作られていない。
同じものを信じ、表現してくれるNEWSたちと歩む人生の方が良いと思える私を私は信じてる。