3rd観月はじめに恋をした 私へ

 

 

何度も永遠にもうこない夏を見送ってきた。
私は確かにそこに参加はしていないんだけど、それを眺める行為だけのはずなんだけど、あの日々私にとってもそれは二度とない夏になった。もらったものは、オレンジ色の青春だった。

 

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4月28日。東京駅に私はいた。家族とお出かけで集合時間である12時に、改札へと歩く中LINEが鳴った。「画像が送信されました」という友人からの通知だ。そこには、DreamLive2018の追加出演者 観月はじめと記されていた。あの日からずっと夢の中にいる。

 

ドリライ神戸公演にどうにか行けないかと思ったが予定を調節するには直前すぎてどうにも出来なかった。それでももう横浜公演は明日に迫っているのに、現実味はない。
運動会があるならいいなと、2016年のときは思っていたが、時が経つにつれて無理な願いであるとは感じていた。もうこれだけ栄えている2.5次元舞台の世界。3rdテニミュに出た俳優がどんどん人気作品に出ていっている中でそのほとんどの人のスケジュールを抑えるのは現実的に無理だ。それはつまり、イコールでもう卒業していった彼らにおかえりという声をかけることは不可能に近いんだと、緩やかに夢を手放した。

 

叶うならもう一度、なんて怖かった。望んだ分、失望が嫌だった。ただの期待が怒りや憎しみに変えたくない。そうやって無視を続けた。
なのに、そんな偶然が、贅沢が、突然叶った。
だからこんなに動揺している自分がいる。
何より動揺したのは、自分にこんな簡単に埋め尽くされてしまうくらい、彼にたくさんの好きをちゃんと持ち続けていたことだ。戸棚のずっとずっと奥の方から、アルバムを見つけたような。そう。好きだった。こんなに好きだった。ずっと会いたかった。


3rdルドルフがいた日々、観月はじめに恋をした日々。間違いなく私にとって青春だった。
初めて当日券に並んだこと。初めて遠征したこと。双眼鏡を買った。チケットを必死に取った。

 

ルドルフ公演のときの、はじめの一言でテニスの精鋭部隊の曲が始まる、本当に全てを操っているかのように、みんなの息が止まって静けさが訪れるあの瞬間。負けを知ったはじめが赤澤の言葉で突き動かされる場面。はじめの貧乏ゆすり。暗転の瞬間にある赤澤とのグータッチ。ベンチでのタオル芸。恐ろしいほど冷たく響く「バカ弟」というセリフ。僕たちはまだ終わっちゃいない、と力強く声を震わせて言う場面。

宮城くんはもともと観月のことが嫌いだったこと。

ドリライの最後のあいさつで、「誰がなんと言おうとここにいる7人がこの3rdの最高の聖ルドルフ学院だったと僕は思っています」と言ってくれたこと。


DreamLive2016で、指名された観客の会いたいキャラが登場してくれるコーナーがあった。前の方にいるファンを3階から眺めた。彼女は、涙をを流しながら観月はじめに「好きなお花はなんですか」と訊ねて、薔薇だとはじめは答えた。
うまく言えないんだけど、あの瞬間、私は一生をもらった。この瞬間が存在したことを、目撃したことを、一生持ちつづけておこうと思った。決して忘れないでいつづけようと。

 

 

見に行って、どうしようもないくらい好きだと、また苦しくなったらどうしよう。諦めが得意になった心に、それはどんなふうに刺さるんだろう。再会が嬉しくても、またすぐにお別れがあると思うと少しだけ怖い。
でも、会えるだけで幸せだと、穢れなく子供みたいに喜ぶ心がちゃんとある。自分がどんなに贅沢かをちゃんと知ってる。好きだけを持ってこう。

 

さよならをあなたの声で聞きたくて あなたと出会う必要がある *1

 

また明日。誰にとってもいい日でありますように。

 

*1:枡野浩一 短歌『歌 ロングロングショートソングロング』(2012)